【発達の段階】共同注視(きょうどうちゅうし)

小さめの大仏を見に、道の駅高岡万葉へ行きました。


下の子は、現在小学3年生です。

自閉症で知的な遅れがあるために、地元小学校の支援級に通っています。


下の子に大仏を見せようと、ゆびさしながら

「大仏だよ大仏」と、なんどか呼びかけましたが

見る気配がなく、そのまま通り過ぎました。

興味のない物を見るのが苦手です。


こちらが指さした物を見ることを「共同注視」と言います。


発達には段階があって、発達は模倣(もほう)から始まります。

模倣とは、相手をまねすることです。


模倣ができたら、次が共同注視です。


模倣にも段階があって、

目で、何かの動きを追うことができるのが、模倣の最初です。

つぎに、こちらと同じように腕を動かすことができる。

同じように足を動かすことができる。

同じように体全体を動かすことができる。

同じように指先まで動かすことができる。ここまで到達したら、模倣はオッケーです。


その次の発達段階が、共同注視です。


親が、子どもに向かって「見て」と大仏を指さししたときに

子どもが顔を親に向けたままで、ただ大仏を指さしするだけだったら

発達段階は、まだ模倣です。


子どもが、親が指をさした大仏をきちんと見ることができて

共同注視ができていることになります。


うちの子は、幼稚園年長の6歳すぎまで、

共同注視ができませんでした。


車に乗っているときに、となりを救急車が通り過ぎても

無反応で、前を見ているだけでした。

道を歩いていて、前から来た犬を

「ワンワンだよ」と指さしても、まっすぐ向いたまま。


共同注視ができないと、学習はむずかしいと言われています。

こちらが示した教科書や、先生が黒板に書いたものに注目できません。


6歳の冬に、車に乗っていて海岸にさしかかったとき

「海だよ」と指さしたら、下の子、ふと海を見ました。


あのときの驚き。

一瞬、呼吸が止まるかと思った。

あれが共同注視ができた瞬間でした。


そこから、指さした物を見ることができるようになってきて

そうすると、こちらが出す指示

「そこのドア閉めて」

「電気けして」

「お兄ちゃんにこれ渡して」

などが理解できるようになりました。


「わたし」と「あなた」だけでなく

「あれ」「あのひと」的な

3人称が理解できるようになった手ごたえ。


発達段階を知っておくと、こちらも子どもが

成長のどこでつまづいているかを理解できるので

接し方と心に、余裕が持てます。


これらのことを教えてもらえたのは、療育機関の先生からでした。

親がきちんと知識を持つことの大切さを実感できたのは

わたしは「共同注視」でした^^*


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